宏次染工房

ひろじそめこうぼう

500年の歴史をもつとも言われる古典紅型の伝統を受け継ぎながらも、自ら生み出した独自の技法とデザインで新たな琉球紅型を制作。

生まれ育んだコザ(沖縄市)の街並みやポーク缶などの現代アートのエッセンスを加えた、新たな紅型の世界観を開拓している。

金城宏次 Hiroji Kinjo

1969年  コザ市生まれ

1995年  沖縄県立芸術大学卒

2002年  沖縄市胡屋にて紅型工房設立

2010年  沖縄県工芸士認定


コザの若き先駆者

沖縄県工芸士認定は当時最年少であった。20 代で独立しコースターや衣類など、これまでなかった新しい作品にチャレンジしてきた。今では土産物店で見かける日用品などの紅型製品は当時は少なく、さまざまなアイデアを次々と生み出した。コースターは自ら裁縫し、直に染めた T シャツは国際通でよく売れた。

若かったからこそ出来たと当時を振り返る。

「横文字を紅型にしたのは僕が初めてじゃないかなと」語る金城さん。コザの街並みやポーク缶のパッケージをアレンジした作品など個性的でポップな作品は金城さんの代表作となりました。


独自技法

金城さんの作品には、おぼろ型という2枚以上の型紙を重ねる技法が多く使われている。

複数の模様の型を重ねて染めていくことで、複雑で奥行きのある文様を作り出すことができる。

金城さんは更に透けたように見える濃淡の独自技法を開発した。高度な技術だけでなく、手間や時間がかかる手法だがコザの街のネオンの光を表現しようとこの技法が生まれた。

原点の古典へ

師である名渡山愛擴(などやまあいこう)先生は「古典が大事」と強くおっしゃっていた。若い時は毎週のように博物館に行き、ガラス越しに古琉球紅型の衣装を観察していた。

今後は基本に戻り古典をやっていきたい。古典は 500 年前からあるって言われていて、おそらくデザインは一人の職人さんが作ったんじゃない、少しづつ手を加えて今に伝わっている。最後はここを目指す。模写ではなく自分の絵で完成度の高いものを作っていきたい。

 


紅型とは

紅型は沖縄で生まれ育んだ染物で、起源は 15 世紀まで遡るともいわれています。王都首里を中心に染められ、琉球王朝とともに発展し、本土の友禅や中国の印花布などの影響も受けているとも言われています。廃藩置県後、急激に衰え戦後復活されて今に到っています。

 

紅型の語源は、数々の説がありますが、一般的には「びん」は色彩を「かた」は模様をそれぞれ意味するというのが定説のようになっています。従って「びんがた」とは多彩な模様の染めと考えられています。

 

技法的には、型紙を使う「型染め」と、直接、布地に模様を描いていく「筒描き」の技法があり、どちらも防染剤に、もち米粉とぬかを煮て、又は蒸した糊を使用しています。型染めはおもに衣装などに、筒描きは風呂敷や舞台幕に利用されました。植物染料や天然染料、顔料で染められ鮮やかな色彩と自由な文様構成は沖縄ならではのものです。


作品紹介

A Sign Bar

Aサインは、本土復帰前の沖縄において米軍公認の飲食店・風俗店に与えられた営業許可証。Aサインバーは、当時のコザの街の象徴。

Koza Gate st.

アメリカ米軍 嘉手納基地のゲート2から延びる通りで、70年代から80年代にかけては、米軍人相手のネオン街として賑わいをみせた。

Welcome to KOZA

1970年代から80年代にかけて

米軍人相手に興隆したコザの街のシンボルをコラージュ。

当時の賑わいが伝わる一枚。

WE LOVE KOZA

現在のゲート通り。夜のコザの街をネオンサインで表現。

ミュージックタウンからゲート2に軒を連ねるBarやショークラブ、ブティックなどの英字看板をコラージュしました。


首里城紅型ポスター

世界遺産に登録されたことをきっかけに翌年の2001年に制作された紅型をポスターにしました。首里城の美しい姿が色鮮やかに描かれています。


「宏次染工房」取扱店

コザ工芸館ふんどぅ 沖縄県沖縄市中央 1-11-2 11:00~19:00 (月曜定休)https://fundou.jimdofree.com/

ふんどぅオンラインショップ  https://fundou.base.shop/

デパートリウボウ「樂園百貨店」  沖縄県那覇市久茂地1丁目1番地1号

ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄のマーケット  沖縄県国頭郡恩納村瀬良垣1108番地 TEL.098-960-4321

トリップショットホテルズ・コザ  沖縄県沖縄市中央2-6-47


イベント情報

金城宏次 紅型展

 

場所 デパートリウボウ2F アートギャラリー

日程 2022年8月30日(火)~9月5日(月)

時間 10:00~20:00

料金 無料


沖縄県出身の美術家・照屋勇賢さんの企画展

 

紅型作家「宏次染工房」の金城宏次と

過去20年間にお二人で製作した着物の展示がございます。

 

沖縄復帰50年特別企画

照屋勇賢展 CHORUS コーラス

 

場所 那覇文化芸術劇場なはーと

日程 2022年5月3日(火)~6月26日(日)

時間 11:00~19:00

休館日 第1・3月曜日

料金 無料


生年祝の引き出物、退職、転勤、進学、卒業、新築記念や贈答品など、どうぞお気軽にご相談ください。

お問い合わせは「ふんどぅ」まで